車検を受ける時期は、いつからいつまで?
車検とは乗用車であれば新車登録から3年後、その後は2年ごとに受ける車の継続検査のことです。
この検査は法律により義務付けられたもので、車検証の有効期間内に検査(車検)を受け合格しなければ公道を走ることができなくなります。
ドライバーにとっては非常に重要な検査ですが、まずは、車検を受ける時期について詳しく見ていきましょう。
車検はいつまでに受けるもの? 有効期間を知ろう
車検は、別名「継続検査」とも呼ばれています。これは、新車時に付いている車検の有効期間を更新して、「有効期間を継続させていく検査」という意味です。この継続検査に通ると向こう2年間、公道を走ることができます。
つまり、2年に1度どこかのタイミングで受ければいいものではなく、受けた時点から「向こう2年間が有効」であることを覚えておきましょう。
また、この有効期間は何年何月何日という単位で決められており、厳密にいえば満了日の夜23時59分までが期限です。いつもこの時期に受けているから「〇月中に受ければいいだろう」と思っている方は要注意。
有効期間の確認方法は後ほど詳しく述べますが、きちんと日にちまで把握しておかなくてはなりません。
早めでも可能? 車検はいつから受けられるのか
車検は2年間の有効期間内に受けなければならないことは分かりましたが、それなら忘れないように早めに受けたいと思う方もいるのではないでしょうか。
結論からいうと、車検はいつ受けても構いません。
有効期間内であれば、どんなに早めであろうと、規則的にいえばいつでも受けることができます。
しかし、気をつけなくてはいけないのが「向こう2年間有効」という部分です。
極端な例を出すと、仮に車検を受けた翌日にもう1度車検を受けたとしても、有効期間が1日延びるだけで2年後にはまた車検が必要です。
それでも車検代は税金も合わせてしっかり1回分取られますから、期間が重複している分だけ損になってしまいます。
ただ、有効期間満了日前の1ヶ月間であれば、どの日に受けても元の満了日から向こう2年間が有効になります。
このため、満了日の1ヶ月前をめどに余裕をもって車検を受けるのがおすすめです。
期限切れ(車検切れ)になってしまった場合
では万が一、車検の有効期間が過ぎてしまった場合はどうなるのでしょうか。
車検が切れても公道を運転しなければ問題はありませんが、公道を走った場合は「道路運送車両法」違反となり、違反点数6点と30日間の免許停止処分に加え、罰則として6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金となります。
また、車検と同時に支払う自賠責保険も切れている場合は「自動車損害賠償保障法」違反の罰則もあるため、2つの罰則を合わせた90日間の免許停止、1年6ヶ月以下の懲役または80万円以下の罰金となります。
車検の有効期間満了日から1日でも過ぎるとこれらの罰則対象となってしまいます。「忘れていた」「満了日を勘違いしていた」といったうっかりミスに対して、これらの罰則は大きすぎる代償です。
もしも切れてしまった場合はそのまま運転せず、車検業者の引き取りサービスを利用する、または、役所で仮ナンバーの申請をして車検を受けましょう。
車検の有効期間を確認する方法
車検の有効期間を確認したいという時は、「車検証」と「車検ステッカー(検査標章)」を見るのが確実です。
では、それぞれの場所や確認方法、見方をご紹介しましょう。
車検証の見方
車検証とは、車検を受けた時に発行される「自動車検査証」という紙のことです。
ほとんどの方は、その車の説明書などの重要書類とともに助手席のグローブボックスに保管していることと思います。
その紙の左下の辺りに「有効期間の満了する日」という項目がありますので、その日付を確認しましょう。
ちなみに、年は平成や令和などの元号で表記されています。平成表記の場合は30を引くことで令和に読み替えることができるので、例えば「平成33年」と書かれていた場合は30を引いて「令和3年」と解釈しましょう。
車検ステッカー(検査標章)の見方
車検ステッカー(検査標章)とは車のフロントガラスに貼るシールのことで、車検証と同様に車検ごとに新しく発行されます。
これは自分で貼り替える場合と車検業者が貼る場合があるので、自分で貼っていない方はあらためて見てみることをおすすめします。
車検ステッカーは「四角い形」のもので、小さい数字と大きい数字の2つが表記されています。小さい数字が車検有効期間満了の「年」、大きい数字が「月」を示します。
ここでも年は元号ですので平成と令和に注意が必要です。
また、車内からステッカーの裏側を見ると、そこには「何年何月何日」と日にちまで表記されています。運転する際にいつも見えるものなので、車検証を取り出さなくてもここでチェックすることができます。
なお、フロントガラスには車検とは関係ない丸い法定点検ステッカーも貼られているため、四角い車検ステッカーと混同しないようにしましょう。
早めの準備でメリット大! 車検の特典を要チェック
車検は有効期間満了日の1ヶ月前に受けるのがおすすめと前述しましたが、車検代が重複しないこと以外にも、1ヶ月前に受けるメリットはあります。
まずは車検有効期間満了日までに確実に車検が受けられること。特に多くの方が車を購入する季節である3月や、お盆やお正月は車検が混み合って希望の日に受けられない場合があるので早めの行動が大切です。
また、繁忙期でなくても予約優先のところが多いので、行ってみてもその場でやってもらえるとは限りません。ギリギリでかけこんで車検を受けられるのが期間満了後、とならないよう余裕をもって早くから予約をしておきましょう。
また車検業者によっては、早めに車検の予約を取ることで「早期割引」を受けられる場合があります。特典は店舗や時期によって変わりますので、有効期間満了日の3ヶ月ほど前から業者選びを始めるのがおすすめです。
そして、車検はほとんどの場合無料で見積もりを出してもらうことができます。複数の店舗で見積もりをもらい、比較検討してもっとも安い業者を選ぶことができますし、見積もりをもとに交渉すればさらに車検代を抑えられる可能性もあります。