車中泊おすすめ車種5選と
快適に過ごす5つのポイントを徹底解説

昨今のコロナ禍により「密」になることが避けられている今、車で寝泊りする“車中泊”がブームになっています。
車中泊というと大柄で高価なキャンピングカーを想像するかもしれませんが、実は私たちの身近な車でも問題なく寝泊まりできるのです。
そこで今回は、快適な車中泊に必要な5つのポイントと、5種類のおすすめ車種をご紹介しましょう。

安心と快適な車中泊を目指すための5つのポイント

ひとくちに車中泊といっても、それ相応の車や設備がなければ快適に過ごすことはできません。
車内で一泊し、体調が悪くなったのでは本末転倒。そんなことがないよう、どんな車が車中泊に適しているのかを事前に考える必要があります。

ポイント1:車中泊に適したボディタイプ

車内で横になる場合、全高が高く大きい車のほうが快適に過ごせます。セダンをはじめとした全高の低い車種は、シートアレンジも少なく車中泊向きとは言えません。
快適な車中泊をするのなら、やはり、十分な室内の長さと高さがありシートアレンジも自在なワンボックスカーやミニバンが適しています。 ワンボックス、ミニバンはシートをフルフラットにできる車種も多く、シートを倒してしまえば大人2~3人は横になれるスペースが完成。
寝泊まりする人数が1~2人であれば、室内が広い軽ハイトワゴンや、ラゲッジスペースが多く設けられている軽バンなどの軽自動車でも、十分な役割を果たしてくれます。

ポイント2:シートはフルフラットが望ましい

昨今の多くのファミリーカーに採用されているフルフラットシートは、車中泊を行うにあたって欠かせない機能です。 車内のシートを倒し、室内床面をフラットにすることでのびのびと横になることができます。
しかし、車種によっては傾斜や段差がついていたり、シートのあいだに大きなすき間が空いたりする車種も少なくありません。 また、シートの座面や背面が硬い場合が多く、せっかく横になれたとしても快適に眠ることができない場合もあります。
フルフラットシート車を選ぶ際は、座面の硬さやシート間の段差などをよく把握し、すき間を埋めるマットやクッションの準備をしておくのがおすすめです。

ポイント3:寝台スペースの横幅

車中泊において、車内の広さはなによりも大切といっていい要素です。 広い室内が必要なのは快適に過ごすためではありますが、窮屈な寝姿勢による「エコノミー症候群」を防止するためでもあります。
エコノミー症候群とは、長時間同じ姿勢でいることで足の血流が悪くなり、血栓(血のかたまり)が発生。その血栓が肺の静脈に詰まり、最悪の場合、肺塞栓などを引き起こしてしまう可能性があります。
車を選ぶ際の室内の長さと高さは大切ですが、エコノミー症候群を防ぐために室内幅に余裕があり、できれば寝返りをうてる寝台スペースを確保するのが望ましいでしょう。

ポイント4:車内で使える電源の確認

車内で一晩明かすのに、車に搭載されている電源がシガーソケットのみではやや心もとないでしょう。 昨今の自動車はUSB電源が搭載されているものが多く、スマホの充電やライトの明かりが必要な時に役に立ちます。
AC100V電源が設定されている車種もありますが、 対応W(ワット)数が大きいハイブリッドカーや電気自動車に比べ、ガソリン車は100W以内の使用に制限されている車種が多いです。 したがって、電気毛布や電気ポットなど、消費電力の大きいものは使用できません。
USBから電源が取れる車中泊に適したアイテムも多く出回っていますが、より快適に安心して電気製品を使うのなら、 車の直流12Vを交流100Vに変換できるインバーターや、大容量のポータブル電源がおすすめです。

ポイント5:車内で心地よく過ごすための便利グッズ

いくら車中泊に適した車でも、それに伴うアイテムがなければ車内で快適に過ごすことはできません。
上述したとおり、車内で一夜を過ごすにはフルフラットシートそのままでは十分な寝心地とは言えません。 マットレスならシートの硬さ、隙間、段差をほぼ解決できるので、車中泊では必須です。 エアマットや折りたたみのマットレスを敷くといいでしょう。
また、夜間に冷暖房を使うために車をアイドリング状態のままにしておくことは、近隣への迷惑になり環境にも良くないため、 宿泊中はアイドリングストップが鉄則。エンジンを切った状態で暑さや寒さを凌ぐために、電気毛布や小型の冷房機などを用意しましょう。 さらに一晩使える容量のあるポータブル電源があると安心です。

車中泊におすすめしたい車種5選

快適な車中泊において重要な車選びですが、特性をよく理解し、自分のニーズに合った車種を選ぶことがもっとも大切です。
ここからは、室内空間やシートアレンジ、その他の快適装備が充実した、車中泊におすすめの車をご紹介します。

トヨタ ハイエース ワゴン

商用バンのイメージがあるハイエースですが、最大10人まで乗車可能なワゴンモデルもラインナップしています。 特徴は何と言っても四角いボディ形状を生かした広い室内で、まさに車中泊にうってつけな1台です。
3ナンバーのワゴンのほか、1ナンバー4ナンバーのバン、さらに、ナローボディと呼ばれるベースモデルのほか、 車幅を1,880mmに拡げた「ワイドボディ」や全高を2,285mmまで高くした「ハイルーフ」、 全長5,380mmを誇る「スーパーロング」など、さまざまな車体形状から選ぶことができます。
ハイエースは専用のベッドキットなど、社外製品も多く販売されているので、より本格的な車中泊を楽しみたい方におすすめです。

サイズと燃費
  • 全長×全幅×全高 = 4,840mm × 1,880mm × 2,105mm
  • 燃費(WLTCモード):8.8km/L(グレード:ロングDX 2WD)

日産 セレナ

日産 セレナは、広い室内と豊富なシートアレンジを兼ね備えた人気のミニバンです。 室内長は3,240mmと5ナンバーのミドルサイズミニバンの中でも広く、シートもフルフラットにできるため、マットレスを駆使すれば立派な寝床が完成します。
さらに、車中泊仕様のカスタムカーとして「セレナ マルチベッド」という特別モデルも存在。 3列目シートがなくなり、大人2人が十分に横になれるベッドキットが設置されるので、より快適な車中泊が可能です。

サイズと燃費
  • 全長×全幅×全高 = 4,685mm × 1,695mm × 1,865mm
  • 燃費(WLTCモード):13.2km/L(グレード:X 2WD)

ホンダ N-BOX

ホンダ N-BOXは、4年連続で国内販売台数1位を獲得した人気の軽ハイトワゴンです。 燃料タンクをフロントシート下部に設置することで、最大1,400mmという室内高と広々とした室内空間を実現。内装の質感も高く、軽自動車とは思えない仕上がりとなっています。
シートはベンチシートとスーパースライドシートの2種類から選べますが、車中泊が目的ならば座席をフラットにしても隙間が少ないベンチタイプがおすすめです。
また、車中泊に特化したアイテムが、純正品、社外品問わず数多く販売されているため、より快適な車中泊を楽しむことができます。

サイズと燃費
  • 全長×全幅×全高 = 3,395mm × 1,475mm × 1,790mm
  • 燃費(WLTCモード):21.2km/L(グレード:G 2WD)

ダイハツ タフト

ワイルドな見た目とともに、最低地上高が190mmあるダイハツ タフトはオフロード走行にも強く、小規模なキャンプにも使える軽クロスオーバーSUV。 シートを倒せば車内はフルフラットになり、マットを敷けば就寝スペースを確保できます。
また、前席の頭上まで広がる「スカイフィールトップ」を全車に標準装備し開放的な室内空間を演出。日中は青空を、就寝時は寝そべって夜空を堪能することが可能です。

サイズと燃費
  • 全長×全幅×全高 = 3,395mm × 1,475mm × 1,630mm
  • 燃費(WLTCモード):20.5km/L(グレード:X 2WD)

スズキ エブリイワゴン

商用車としても幅広く使われているワンボックスタイプのスズキ エブリイワゴンは、2,240mmという室内長を確保。 さらに、ハイルーフなら1,420mmの室内高があるため、軽自動車とは思えない余裕のある室内空間を実現しています。
全てのシートを倒し、マットレスを敷くことで軽自動車の中でも随一の居住空間が誕生。 さらに、上下のベッドで2人ずつ、計4人が寝泊まりできる二段ベッドセットを純正オプションで用意し、車中泊用の専用アイテムが豊富なのも大きな魅力です。

サイズと燃費
  • 全長×全幅×全高 = 3,395mm × 1,475mm × 1,910mm
  • 燃費(WLTCモード):13.4km/L(グレード:JPターボ ハイルーフ2WD)

愛車と一緒に車中泊の旅を楽しもう

車はただ目的地に移動するための道具から、使って楽しむ相棒として見直され始めています。 それに伴い、最近は車中泊やキャンプ、レジャーなどにも使いやすい車種も増え、さまざまな楽しみ方ができるようになりました。
コロナ禍で気軽に観光や宿泊ができないこのご時世、密になりづらい車中泊の旅で家族とともに思い出を作るのも良いかもしれません。

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