乗り換えポイント1:車検ごと
車検とは自家用乗用車なら新車登録から3年目、その後は2年ごとに行う車の検査のことです。有効期限を1日でも過ぎてしまうと公道を走れなくなるため、期間内に必ず車検を通さなければなりません。
ただ、車に何も問題がなくとも車検1回につき約10万円前後という高額の費用がかかるもの。もし車検を通すために修理や部品交換などが必要となった場合、追加費用も必要となり経済的負担も大きくなります。
次回の車検で大きな修理が発生しそうだと分かっていれば、その前に乗り換えを検討するのもアリでしょう。
乗り換えポイント2:修理費用が高額になるとき
車を維持する上では、メンテナンスや修理が欠かせません。
ただ、タイヤやバッテリーなどのいわゆる消耗品の交換ではなく、エアコンやエンジンなどが故障した場合、消耗品費を大幅に上回る多額の修理費がかかります。
たとえば軽自動車のエンジンで30万円以上、エアコンなら5~10万円、トランスミッションで20万円以上という具合で、それらの修理がいくつも同時発生した場合、安い中古車が買える金額になってしまうでしょう。
修理の際には見積もりを取り、あまりに高額になる、あるいは今後も修理が必要ということであれば、乗り換えを考えるタイミングと言えます。
乗り換えポイント3:走行距離と年式
「10年で10万km」というのが、昔から言われている乗り換えの目安です。車の乗り方や車種、個体によっても差はあるものの、それ以上の距離だと過走行とみなされ、買取や下取りなどでの価値が下がる傾向があります。
また、たとえ走行距離が少ない場合でも、年式が古くなればなるほど税金が上がり、年間の維持費がかさんできます。
自動車税は新車登録から13年、自動車重量税は13年と18年のタイミングでアップし、車種によっては2つ合わせて1万円以上もアップするので注意が必要です。
ほかにも、10年以内でのタイミングの目安として言われるのはメーカー保証があります。
多くの車種ではメーカーの一般保証(消耗品などを保証)が「3年または5万km」、特別保証(エンジンなど重要部品を保証)が「5年または10万km」のため、保証切れのタイミングも一つの目安となるでしょう。
乗り換えポイント4:ローンの完済
今乗っている車をローンで購入した場合、乗り換えのためにはローンを完済しなければなりません。なぜなら、ローンを支払っているあいだ、車の所有権がローン会社などに設定されているからです。(銀行などのマイカーローンを除く)
ローンを完済すると晴れて所有権が購入者本人に移り、車を自由に売買できるようになります。
このため、カーローンを利用した車の乗り換えを考える際には、ローンの支払い状況をあらためて確認し、完済時期や所有権者をチェックするのがよいでしょう。
乗り換えポイント5:生活環境の変化
車を乗り換えようと思うきっかけで多いのは、やはり生活環境の変化です。
結婚や出産、引っ越し、子どもの独立など、住む場所や家族の人数などによって乗りたい車は変わります。
もちろん突然の転勤など予期せぬ出来事もあるでしょうが、数年単位で予測ができるライフイベントであれば、車の乗り換えもそれに合わせて検討するのがおすすめです。
余裕をもって計画的に検討しておくことで、さまざまな要素とのタイミングを合わせることができ、無駄な出費を防ぐことにもつながります。
乗り換えポイント6:リセールバリューの低下
リセールバリューとは、今乗っている車を手放す際の買取や下取りの価値のことです。
前述の走行距離や年式など個々の車の状態がこのリセールバリューに関わってきますが、実はそれだけではありません。
車の価値は自動車市場での需要などによっても左右されるため、人気の車種だとリセールバリューも高くなります。
ただ、たとえ人気の車種だとしても油断は禁物。もしその車種がフルモデルチェンジや大規模マイナーチェンジを行うとなった場合、現行車は「先代モデル」となってしまい、価格が低下する可能性もあるのです。
ちなみに一般的な車は、平均すると7~8年でフルモデルチェンジされる傾向があります。
乗り換えのタイミングを検討するのであれば、モデルチェンジ情報もこまめにチェックしておくのがよいでしょう。
結論:お得なタイミングは5~7年!
ここまで、車の乗り換えについての6つのポイントを見てきました。
これらを総合して結論を出すならば、車の乗り換えのお得なタイミングは、購入後5~7年と言えるでしょう。
そのもっとも大きな理由としては2つありますが、1つめは「生活環境の変化」です。
成人してからのライフイベントとして、大まかに5~7年ほどで何らかの変化が訪れることが多いかと思います。車は乗り手の環境や用途に合わせて快適に使うのが一番。
乗り換えタイミングを迷った場合、まずはご自身の生活環境を軸にして考えるとよいでしょう。
そして2つめの理由は、5~7年であれば「大きな修理費が発生しにくい」ことです。
新車購入後5年まではメーカーの特別保証があります。また、5~7年までであれば部品の劣化も少ないため、大きな故障も起こりにくいのです。
そして5年目、7年目は車検の時期でもあるため、絶好の乗り換えタイミングと言えるでしょう。
特に不満がないなら乗り続ける
ただ、年式が古くなると税金や修理費がかさむとはいえ、次の車を購入する費用負担はやはり大きいものです。
故障が少なく安全に乗り続けられるのであれば、廃車まで乗った方がトータルの出費は少なくて済みます。
もし乗っている車に不満がなく、特に乗り換える必要がないようであれば、そのまま廃車になるまで乗り続けるのも一つの手です。