車検とは?
車検とは、その車が保安基準に適合しているかを確認するための定期的な検査です。自家用乗用車の場合、2年に1度(新車登録車は3年後)必ず受けなければなりません。 車の使用者にとって車検を受けることは義務であり、無車検の車で公道を走れば道路運送車両法と自動車損害賠償保障法の違反となります。
車検に掛かる費用の内訳
車検を受ける際には、大きく分けて下記3つの費用の支払いが必要です。
- 法定費用
- 車検基本料金
- 車検整備代(部品代)
それでは車検にかかる費用について詳しく見ていきましょう。
依頼先で差がない法定費用
車検の法定費用とは、税金や自賠責保険に該当する費用です。
車検を依頼された業者はこのお金を預かり、国や保険会社へ納めます。そのため、法定費用はどこに車検を依頼しても一定で、依頼先によって金額の差はありません。
法定費用の内訳については以下の通りです。
自動車重量税
自家用普通車の自動車重量税は新車購入時に3年分、もしくは車検時に2年分を支払い、車両重量によって基本となる税額が異なります。
また、自動車重量税は環境性能に応じても税額が変わり、燃費基準の達成度合いによって25%減税から最大100%の免税。逆に年式が古い車の場合は軽自動車で最大約20%、普通車で最大約39%増税(重課)されます。
自賠責保険料
自賠責保険は、自家用普通車の自動車重量税は自動車損害賠償保障法に基づき、加入が義務付けられている強制保険です。
自賠責保険に加入していなければ、公道を走ることができません。車検時には、新たに発行される車検証の有効期間をカバーした自賠責保険に加入する必要があります。
印紙代
車検を受けるためには自家用普通車の自動車重量税は国や独立行政法人 自動車技術総合機構に対し、印紙と証紙を購入して登録や検査にかかる手数料を支払います。
印紙代は4ナンバーと5ナンバーが400円、証紙1,300円の合計1,700円、3ナンバーは印紙代400円と証紙1,400円の合計1,800円です。
車検場に車を持ち込む必要がない指定工場の場合、保安基準適合証を交付できるので手数料が省かれ、普通車1,200円、軽自動車1,100円となります。
依頼先によって車検費用の相場はどのくらい違うのか?
車検費用は法的費用のほか、点検料や完成検査料といった車検基本料が必要です。
法定費用はその名の通り法律によって定められているため、依頼先によって差が出ることはありません。(認証工場か指定工場かによって印紙代は最大700円の差があります。)
しかし、車検基本料は整備工場側が決められる料金のため、依頼先によって費用は異なります。
そこで、法定費用と車検基本料を合わせた金額が、依頼先によってどの程度違うのか見てみましょう。
法定費用+車検基本料の依頼先別の例
依頼先 | 軽自動車 | 小型乗用車 車両重量 1.0t以下 |
中型乗用車 車両重量 1.5t以下 |
大型乗用車 車両重量 2.0t以下 |
---|---|---|---|---|
ディーラー | 66,900円~ | 78,880円~ | 89,940円~ | 100,010円~ |
車検専門店 | 38,340円~ | 48,450円~ | 56,650円~ | 64,850円~ |
ガソリンスタンド | 39,640円~ | 49,950円~ | 58,150円~ | 66,350円~ |
※上記は関東圏の参考価格であくまで一例です。また、店舗によってはお得な割引サービスを実施している場合があります。
上記金額には、車検を通すために必須となる整備項目や依頼整備項目などは含んでいないため、車の状態によって車検の総額は変動します。実際の車検費用を知りたい場合は、事前見積もりを取るのがおすすめです。
車検依頼先の特徴
あくまでも参考ですが、依頼する業種によってスタートとなる費用に差があることはお分かりいただけたかと思います。
それでは、車検を依頼するなら安いところが一番良いのか?となりますが、そうとは限りません。車検を受ける上で大切なことは「納得して安心できる依頼先にお願いすること」です。
そこで、これからどこに車検を依頼しようか悩まれている方に向け、依頼先それぞれの特徴についてご説明していきましょう。
ディーラー
ディーラーの特徴は、何と言っても扱っているメーカーに特化した知識と経験を持っていることです。
そのため、車種ごとに故障しやすい箇所や弱点を熟知しており、安心して乗るための予防整備も積極的に案内してもらえます。
しかし、専門知識に特化しているため、ほかの業者に比べると工賃はやや割高。また、高い品質を維持するため、独自の基準(社内規定)も厳しめです。その結果、信頼と引き換えに車検費用は割高になる可能性が高くなります。
車検専門店
車検専門店はその名の通り車検に特化しており、価格の安さと明確な料金設定が魅力の1つです。また、スピード車検などの早急な対応も得意としています。
一方、マニュアルに沿っての車検整備となるため、手間の掛かる整備や修理が発生するとやや不利。最終的にディーラーや重整備を行っている整備工場に外注に出すことになり、整備内容によっては時間と費用が余計に掛かる場合があります。