【2021年最新版】販売台数実績から見る
人気軽自動車ランキング

軽自動車は、日本独自規格の最も小さいカテゴリーの車です。小さいボディサイズであることから、街中での運転がしやすく、通勤や送迎、買い物に適しています。さらに近年では、室内が広い軽自動車や質感の高いモデルまで登場。今や軽自動車は日本全体の新車販売台数の約4割を占めるほどです。
そこで、今日本ではどんな軽自動車に人気が集まっているのか、2020年の販売実績をもとにランキング形式でご紹介します。

新車販売の約4割が軽自動車!保有台数が増え続ける要因とは

軽自動車検査協会が公表している「登録自動車及び軽自動車の保有車両数の推移」によると、平成10年の軽自動車規格改定以降、軽自動車の保有台数は伸び続け、新車販売の約4割を占めています。 販売台数が伸び続けているのは、軽自動車規格の変更による室内空間の拡大とエンジン出力の向上、維持のしやすさが主な要因です。
では、軽自動車規格とはどのような規格なのか、軽自動車の維持費がどのくらいかかるのか解説します。

軽自動車規格とは

軽自動車規格は、昭和24年に制定された日本独自の規格です。現在の規格に至るまで、寸法やエンジン排気量の改定を幾度となく重ねてきました。
平成10年に施行された現在(令和3年時点)の軽自動車規格では、サイズやエンジン排気量が、次の通り定められています。

軽自動車規格(令和3年時点)
  • 全長:3.40m以下
  • 全幅:1.48m以下
  • 全高:2.00m以下
  • エンジン排気量:660cc以下

この規格の数値をひとつでも上回ってしまうと、小型自動車(5ナンバー車)登録となります。

軽自動車の人気は維持費の安さ

軽自動車が高いシェアを占める理由には、維持のしやすさが挙げられます。4月1日時点の所有者または使用者に納税義務がある「軽自動車税」、車検のタイミングで支払う「自動車重量税」や「自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)」などは、普通車よりも割安です。 各種税金や任意保険、ガソリン代といった年間の維持費を、軽自動車と普通車(1.0以上1.5t未満)で比較すると、使い方によっては年間で約400,000円程度の差になります。

※軽自動車の維持費についてもっと詳しく知りたい方はコチラもチェック!

2021年最新版!軽自動車販売台数ランキング

車種によっては広い室内を持つモデルもあり、車中泊やキャンプといった趣味、チャイルドシートを必要とする子育て世代にも人気の軽自動車。ここからは、そんな多様性のある人気軽自動車をランキング形式で見ていきましょう。
なお、ランキングは一般社団法人 全国軽自動車協会連合会が公表している「軽四輪車 通称名別新車販売台数」をもとに作成しています。

第1位:ホンダ N-BOX(2020年販売台数:195,984台)

ホンダ N-BOXは、2011年にデビューし、2017年に2代目となった軽スーパーハイトワゴンです。エンジンルームを小さくし乗員スペースを広くとったことで、室内長2,240mm、室内高1,400mm。小さい子供であれば、車内で立って着替えることができるほどの広さと高さを確保しています。
インテリアのシートアレンジは、助手席ロングスライド機構、リアシートのチップアップ&ダイブダウンとスライド機構により、室内空間を自由にアレンジ可能。また、レーダーとカメラを使った先進の運転支援システム「Honda SENSING」を全車標準装備し、充実した安全性能も大きな魅力です。
バリエーションは、丸型ライトと暖かみのあるインテリアカラーが特徴のN-BOX、メッキパーツやブラックのインテリアを持つスタイリッシュなN-BOX Custom(カスタム)をラインナップしています。

新車販売価格

N-BOX:1,428,900円~(消費税込み)
N-BOX Custom:1,769,900円~(消費税込み)

燃費 / N-BOXの場合

WLTCモード:21.2km/L(自然吸気)
WLTCモード:20.2km/L(ターボ)

第2位:スズキ スペーシア(2020年販売台数:139,851台)

スズキ スペーシアは、2013年に登場した軽スーパーハイトワゴン。2017年に2代目へフルモデルチェンジし、ベーシックなスペーシア、迫力あるフロントマスクが特徴のスペーシアカスタム、そして2018年にクロスオーバーSUVテイストのスペーシアギアをラインナップしています。
スペーシアの室内空間は、室内長2,155mm、室内高1,410mmと余裕ある頭上スペースを確保。室内高だけを比較すると、軽スーパーハイトワゴンの中でもっとも高い値です。また、ボックスティッシュなどを収納できるインパネボックスや助手席下のシートアンダーボックス、ショッピングフックなど、各部のちょっとした収納スペースにより、痒いところに手が届く使い勝手を実現しています。
環境性能に優れたマイルドハイブリッドを搭載し、モーター機能付発電機「ISG(Integrated Starter Generator)」は、スムーズな走りと燃費向上に貢献。さらに、安全面では夜間の歩行者も検知するデュアルカメラブレーキサポートの「スズキセーフティサポート」と、SRSカーテンエアバッグを標準装備しています。(スズキセーフティサポート非装着車を除く)

新車販売価格

スペーシア:1,380,500円~(消費税込み)
スペーシアカスタム:1,648,900円~(消費税込み)
スペーシアギア:1,687,400円~(消費税込み)

燃費 / スペーシアの場合

WLTCモード:22.2km/L(ハイブリッド)

第3位:ダイハツ タント(2020年販売台数:129,680台)

2003年に誕生したダイハツ タントは、スーパーハイトワゴンというジャンルを創出したパイオニア的存在です。2007年に登場した2代目では、助手席側の前後ドアの間にあるピラー(柱)をフロントドア後部とスライドドア前部に内蔵し、通常の2倍近い開口部を持つ「ミラクルオープンドア」を初採用。また、2013年に発売した3代目では、両側パワースライドドアとすることで利便性を向上させました。そして、2019年に登場した現行型である4代目は、助手席のシートを前に移動することで、助手席側から運転席へウォークスルーできる「ミラクルウォークスルーパッケージ」を採用。
室内空間は、室内長2,180mm、室内高1,370mmと数字の比較だけをするとライバルよりもやや劣るものの、必要にして十分な広さを確保しています。安全装備は、新世代の予防安全機能「スマアシ(正式名称:スマートアシスト)」を装備。全車速追従機能付ACC(アダプティブクルーズコントロール)、車線逸脱警報、ふらつき警報など、全17種類の予防安全機能で運転をサポート。(スマートアシスト非装着車を除く)
バリエーションは、ベーシックなタントと、大胆でワイドなフロントフェイスが特徴のタントカスタムの2種類が用意されています。

新車販売価格

タント:1,243,000円~(消費税込み)
タントカスタム:1,721,500円~(消費税込み)

燃費 / タントの場合

WLTCモード:21.2 km/L(2WD自然吸気)
WLTCモード:20.0 km/L(2WDターボ)

第4位:ダイハツ ムーヴ(2020年販売台数:104,133台)

ダイハツ ムーヴは、1995年から販売している軽トールワゴンであり、同社の基幹車種です。大きくとられたガラスエリアと高い全高を活かした室内空間の広さが特徴で、初代からノーマルグレードとスタイリッシュなドレスアップをしたカスタムをラインナップしています。
バックドアは、デビューから2014年まで販売されていた5代目まで横開きでしたが、6代目から上部に向かって開く跳ね上げ式へ変更されました。室内の寸法は、室内長2,080mm、室内高1,280mmと必要にして十分な広さを確保。 前後のドアは通常のヒンジドアであるものの、90度まで開くため乗降性に優れています。
安全面では、一部グレードにステレオカメラを採用した予防安全機能「スマアシIII(正式名称:スマートアシストIII)」を装備しています。

新車販売価格

ムーヴ:1,133,000円~(消費税込み)
ムーヴカスタム:1,397,000円~(消費税込み)

燃費 / ムーヴの場合

WLTCモード:20.7 km/L(2WD自然吸気)
WLTCモード:19.5 km/L(2WDターボ)

第5位:日産 デイズ(2020年販売台数:87,029台)

日産のハイトワゴンのデイズは、2013年に初代が登場し、2019年に現行型である2代目へフルモデルチェンジ。2代目では、軽自動車初となる進化した運転支援技術「プロパイロット」を搭載し、高速道路における「長距離運転」と「渋滞」の2大ストレスを軽減します。 また、踏み間違い衝突防止アシストや前⽅衝突予測警報(FCW)など、衝突被害の軽減と回避をアシスト。さらに、急病時や危険を感じた時に高性能の位置情報・センサー情報とともに専門のオペレーターに接続される「SOSコール」を軽自動車初搭載しています。
室内はスーパーハイトワゴンほどの頭上空間はないものの、大人4人が乗車できる空間を確保。また、収納式トレイ(ドリンクホルダー付き)やCDを入れられるロアボックス、ボックスティッシュが入るスライドボックスなど、日常の使い勝手を向上させる収納スペースが与えられています。
グレードは、ベーシックなデイズ、アグレッシブなフロントフェイスが特徴のデイズハイウェイスター。そして、専用の内外装により個性的でエレガントなスタイルとしたデイズボレロをラインナップしています。

新車販売価格

デイズ:1,327,700円~(消費税込み)
デイズハイウェイスター:1,567,500円~(消費税込み)
デイズボレロ:1,468,500円~(消費税込み)

燃費 / デイズの場合

WLTCモード:21.2km/L(2WD 自然吸気)
WLTCモード:19.2km/L(2WD ターボ)

ランキング上位の軽自動車は魅力的な車種ばかり

新車販売の約4割を占める人気の軽自動車は、日本独自の規格の中で、普通車と遜色のない走行性能や質感を備えるまでに進化をしました。また、小さな車体は運転がしやすく、税金をはじめとした維持費を安く抑えられる点も大きな魅力です。
もちろん、長距離移動が多い方や5人以上の家庭の場合、軽自動車1台だけでは役不足かもしれません。ですが、4人以下のご家庭はもちろん、普段の買い物や送り迎え、通勤などに使うセカンドカーとして考えれば、維持費が安い軽自動車はメリットの多いジャンルです。